中国・大姑娘山&九寨溝・黄龍へ(2010/07/11~)


「ニコリと笑顔の大パンダ」

●いよいよ出発!!
福岡、名古屋、東京の各地から上海を経由して成都へ。
 
「中国の飛行機はよく遅れる。」

というのは、日本の常識通りには「事」が運ばない。まず、時間通りにスケジュールをこなすのは難しい。特に、九寨溝空港は標高が3500mと高いためガスや風の影響でよく遅れる。午後になると飛ばないことが多いそうだ。2時間以内の遅れなら正常><。と言われる。
 成都へ到着した早々いろいろ脅され寝つけないまま、翌朝眠たい目が開かないまま空港へ。。。早朝から国内線乗り場はすごい混雑。混みあう飛行場の中をテキパキと突き進む美人ガイドの「劉さん」が引き連れられて12日間の旅がいよいよ始まった。

「ガイド劉さん」

●九寨溝へ 
 心配していた飛行機は、予定通り離陸。しかし、油断してはならない。引き返すこともあるとか。気がつけば、飛行機は無事飛び、左側の窓から「岷山山脈(みんざん)山脈」の山並みが雲の上から朝日を浴びてキラキラしている。この山脈の主峰は、雪宝頂5,588m。で白い雪を頂くチベットの聖山だ。飛行機はすぐに機体を傾け雲の中に突っ込む。わずか40分のフライトだ。

「岷山山脈(みんざん)山脈」
 無事到着。飛行機からロビーまで繋がれたタラップは、少し上り加減で、息が切れる。「そう!ここは3500m」だ。中国人に挑発されて急いではいけない。急な行動は、高山病を誘発しやすいので注意しなければならない。
 でも安心。九寨溝入口は、標高2100mなので高山病の影響は少ない。バスで一時間半ヤクがのんびり道を横切る道路を走る。

「イー族」
 中国では大雨の被害が相次いでいるようだ。1億3千万人に被害があったようだ。ん?日本の総人口と同じ!?中国の広さ大きさを感じる。
この雨で死者も出ているようで、この先のツアー進行が心配だ。まあ、行くしかない。。日頃の行いとお天気運だけはいいはずだ。
九寨溝の入口は、とても大きい。さすが13億の国というのがわかるような気がする。早速、中国に来たことを実感できる。公園内は、自家用車は走ることができなく、シャトルバスのみだ。しかし、かなりの本数のシャトルバスが行き来しているため、公園内をほぼ自由に移動できる。ここ九寨溝は大小100以上の湖が段々に上から下に棚田のように連なっている。昔、海を見たことのないチベット人は、これを「海」と思ったらしい。棚田と棚田の間は、幅の広い滝がすだれ状に落ちている。

お昼は、Y字の中心部に位置する諾日朗瀑布旅客中心で、バイキング。なんとここは、5000人のお客様を同時に収容できるという。驚き!!

「中華バイキング」

「諾日郎瀑布」

湖は、透き通るほどに透明度が高く、炭酸岩を多く含んだ水は、湖底に付着して、日中にはブルー、夕方にはオレンジなど独特な色を放つ。
 一日目は、Y字の下の部分をトレッキング。まず、迎えてくれたのはこの樹正瀑布。森の中から滝が盛り上がってきたような感じ。観光客はたくさんいるはずだが、そんな鬱陶しさを感じさせない大きな包容力のある滝。まさに、パワースポット!!

 二日目は、まず鏡海を見に行く。ここは、風がなければ、湖面にきれいに山並が写るという。
「おお!!きれい!!」
まるで鏡に映したかのように山がそっくり逆さまに伸びている。今日は、箭竹海から珍珠灘瀑布を歩いた。

「珍珠灘瀑布」

 珍珠灘瀑布のマイナスイオンを浴びながらおにぎりと海老バーガーのランチを済ませ、Y字の左側の先端にある長海を目指す。標高が高いのでゆっくり行動する。長海から木道を五彩池へトレッキング。樹林帯で囲まれた森の隙間から、青く輝いた色が後光のような鮮烈な光を放つ。

「五花海」
九寨溝での夜は、マッサージへ行ったり、チベットショーを楽しんだ。

●黄龍
バスに揺られること3時間半。峠を越えて、天然座席マッサージを受けて黄龍へ。
黄龍のハイキングは、標高が高いので慌てずゆっくり進む。鍾乳洞が外に剥き出したようなプールの淵から流れ出る水がなんとも美しい。呼吸が苦しく、足が思うように上がらなくなるが、不思議なことに目の前の景色はどんどん美しくなる。誰かが「赤いケシだ!」「アツモリソウだ」と嬉しそうに叫んでいる。どこか違う世界にきたような幸福のひと時を感じる。

「アツモリソウ」

気が付けば、クライマックスである五彩池のてっぺんについた!!「おつかれさまでーす」

「黄龍・五彩池」

●雅安・パンダ保護区
再び九寨溝空港から正都へ戻り、車二台に乗り換え高速を二時間走り、パンダの里・雅安へ。
 雅安の町にある高級ホテルで中華ランチ。ビールが進む暑さだ。やはり標高が低いせいか暑いが、成都を離れると湿度は和らいだ気がする。

「中パンダと一緒に写真」
エコカーで園内を回る。まずは、中サイズのパンダから見学。
「あれ?白くないですよ!?」と誰か。
「偉い人が来るときだけきれいになるらしいですよw」とか。
雅安の赤土のせいか汚くてがっかりしたが、パンダは超かわいい!!動き一つ一つに愛嬌を感じられ見る観客は「心奪われる」(笑)
 今年からパンダ抱っこが半額近くになったそうだ。なにやら経営が大変だとか。古賀さん、とても迷っていましたね。期待して待っていると、他の誰かが抱っこするらしくスタッフが特別なエサを持って登場!パンダもごちそうにうれしそうでした。
 次にパンダ幼稚園。しばらく見ていると、また、誰かが「パンダと一緒に写真」を撮るらしい。今度はスタッフがミルクを持ってきた。2,3頭しかいないと思われたパンダは、みるみる集まり10頭くらい集まりました。この子達みんなお行儀がとても悪い。ミルクを飲み終わってもなかんか器を放さない子や、自分のお腹の上で食べ散らかして仰向けでゴロゴロ。もう、やりたい放題でかわいい。

「木の上でウトウトの子パンダ」 

満足しきって、最後に一応「大パンダ」も見学に。
笹を食べていました。でも、一番パンダらしかったです(笑) よくよく観察していると、まず、笹を半分に中心から割る。そして、笹の外側の皮を丁寧に一つ一つはがす。一周終わると、一呼吸して「ニンマリ」。。まるで、僕らに自慢しているかのよう。そして、勢いよく芯をガブリ!!ガブリ!!芯を食べるときはとてもうれしそうな表情に変わるので、かわいい。

●日隆~BC

「左から四姑娘、三姑娘、ニ姑娘、大姑娘山」
いよいよ、本番スタート。四姑娘山群は、四つの山がきれいに並ぶ中国のアルプスとも呼ばれるところで、ブルーポピーが咲くところとしても有名だ。
今回は、四つうちの一番低い大姑娘山(5025m)に登る。四、三、ニ姑娘山は皆鋭く天に突きあがったような形をしているが、大姑娘だけは、やさしいドーム型をしている。基点となるのは、日隆という小さな町で標高が3300mある。すでに、空気は薄い。しかし、九寨溝と黄龍ですでに順応してきたので、あまり息苦しさも気にならない。恐らくすでに高度順応しているのだろう。大きな荷物は馬に預け、日帰り装備程度の荷物だけを持ち、歩きはじめる。その日帰りの荷物もポーターが同行するのでさらに軽くすることができる。登山口から尾根に上がると、トラノオで真っ白になった丘が広がる。黄色いサクラソウやアズマギク、薄雪草、キンポウゲ、シオガマ、ジンチョウウゲなどたくさんのお花が一面に広がっている。その壮大なお花畑は、「人を拒まない」。お花畑の上を歩いても歩いても、痛くも痒くもないという風に、日本人には、想像できないくらいスケールが大きい。お花畑の中を三時間ほどハイキングしランチ。ガイドさんが作ってくれたサンドイッチがおいしい。そこから先は、樹林帯となる。道が限られるため、泥のぬかるみの道となる。長靴がほしくなる道だが、ところどころ樹林帯の中を迂回路が走り回り道できる。のんびり3時間ほど行くとBCキャンプとなる。

「お花畑」

「BCベースキャンプ」

●BC~C1
なる。昨日から降り始めた雨はまだ降っている。このシーズンは一年間でも雨量の多いシーズンなのでしょうがない。カッパを着て歩きはじめる。大姑娘山登山は、「雨」が降っていても楽しい。別に言い訳をしているわけではない。ところ狭しと広がるお花畑は雨で落ち込む気分を晴れさせる。まるで、太陽みたいだ。写真を撮りたくなるような景色が次から次へと現れなかなか前に進めない。しかも、苦しい。気がつかぬうちに呼吸を止めてしまうからだ。常に腹式呼吸を注意して心がけなければならない。BCから1時間半ほど登り沢沿いを歩き始めると、

「わあああ!!ブルーポピー!!」

という声が聞こえてきた。ポツリポツリ咲いているがその存在感は強い。これを生で見るために中国に来る価値は十二分にあると思う。真っ青なチベットの空を映したみたいな強烈な青が美しい。
ブルーポピーを写真に撮りながらのんびり歩いていたらあっという間に、C1キャンプへついた。まだ、お昼。午後は、高度順応を意識して、できるだけ寝ないようにしてのんびり過ごした。



「ブルーポピー」

●C1~大姑娘山~C1~BC
夜、トイレに起きると「星」が出ている。明日は晴れそう。。朝の6時半に出発。まだ、薄暗い中ヘッドランプをつけてのアタックとなった。中国は時間を全国統一しているため西へ行けば行くほど朝は遅い。しかし、7時頃になると、明るくなった。
後ろを振り返れば、雲海の上に、山が顔を出している。とてもうれしい瞬間。ザレた岩場を鞍部まで登る。と、「四姑娘山だ!!」

「左から四、三、ニ姑娘山」
雲海の上は、まさに神の領域だ。青く宇宙まで透き通ったかのような空の色が疲れを癒す。ここから山頂まであと僅か。腹式呼吸を意識して、小股で一歩一歩少しずつ登る。さすがに息が苦しい。焦ってはいけない。メンバー一人に途中で膝を痛めた方がいたが、ゆっくりみんなで一緒に登る。
「おめでとうございます!登頂でーす!!」

「大姑娘山5025mの山頂より」

「イエーイ!!」
感動が全身を包み込む。ここまで、とても長かったがみんなで全員登頂。とても気持ちの良い瞬間。写真を撮ったり、景色を見たり、みんなで喜びを分かち合った。気がつけば40分ほどいた。
下山は、ブルーポピーやケマンなど写真を撮りながらゆっくり下った。C1キャンプに着くと、スイカに祝福され、うどんを食べた。標高のため、伸びて芯が少し残っていたが、おいしい。

「お花畑と戯れる」
BCへ下りると、夕食は、チラシ寿司に山にいることを忘れるおいしい料理。最後にケーキを囲みながらパーティをしました。


「ヤクとにらめっこ!」

「朝日と体操」

●最後に、
ホントに最後の最後まで夢を見ているような、夢の中で目が覚めた気分の世界でした。目の前に眩しく濃いブルーの空と、氷河が抱いた氷壁の四姑娘山群の迫力、撮っても撮っても飽きないブルーポピー。日本に帰ってくると、そこにいたことを想像することすら難しい現実の向こうのリアリティー。確かに、そこにいたのだ。

「ありがとう!」

こころをこめて全ての人たちとこの素晴らしい体験に言いたい。

「好好謝謝!!」


「一緒に同行してくれ僕たちの荷物を担いでくれたポーター」



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