マッターホルン単独登頂!!


マッターホルン!

Zermattに来てようやく待ちに待った念願の日がやってきた。いつかは登ってみたいなあと思っていた山だ。
マッターホルンを目の前で眺めると、鋭く尖った出で立ちは迫力があり自分がこの山に登ろうとしている事が信じられない。果たして登れるのか。


ヘルンリ小屋

一日目は、ヘルンリ小屋で一泊してアタックする。来年はヘルンリ小屋が改装工事のため完全閉鎖されるので何としてでも登りたい。ロープウェイの最終の4時半に乗り遅れないように乗り、シュバイツゼー駅で下車してヘルンリ小屋を目指す。高度順応に気をつけながら一時間ほどで到着。翌朝は暗い中出発する為、空身で30分ほど偵察に出て、夕食の7時まで時間を潰す。


ヘルンリ小屋の夕食•ポレンタ

小屋は一泊二食で80スイスフラン。素泊まりは40フランだがスイスの物価から考えるとかなり安いので二食付きにした。テントも20−25張りはある。翌朝の早朝起床に備え早めに寝た。

二日目、朝4時に起床!!昨晩はなぜか2時から目が冴えてしまってほとんど寝れなかった。
朝食を食べた後、ガイドグループが出発したのを見送って4時40分頃出発。ガイドグループがココでは優先されるため個人客はあと回しにされる。そして、スタート直後の切り立った壁に10組ほど渋滞が出来ている。ヘッドランプのラインが上に向かって綺麗に伸びている。下見しておいたショートカットコースを登り、ペースの遅くグループをドンドン追い越す。


モズレイ・スラブ

ソルベイ直下のモズレイ・スラブあたりでご来光が輝く。ココも渋滞している。一人一人待っていられないので登り始めたが先頭のグループがなかなか進まないので、体制の悪い岩場の途中で待っていると、後ろから来たガイドが自分のいるルートに入ってきて、自分を押しのけて追い越しをかけてくる。。あまりの強引さにビックリしてバランスを崩して滑落しそうになった。そして、”何やってんだ!?どんどん行け行け”と言ってくる。こっちは、ロープの確保も何もしてないから慎重に行きたいところだ。まさに戦場のようだ。


ソルベイ小屋(4000m)

嫌らしいスラブを抜けてソルベイ小屋に到着。ガイドグループはさっさと立ち休憩で行ってしまうが、朝陽が綺麗だったのでのんびりお茶を飲みながら休憩。眼下の雲海の上から朝陽の光の線が広がり闇の世界を解放してくれる。まさに至福の一時だ。


山頂まであともう少し!

適当に上を目指してドンドン登って行く。階段状の岩場なので特に難しいところはない。


うほ~!


4200m付近でアイゼンを装着して登ります。

稜線に出て少し登って行くと、傾斜が緩くなり雪が多くなったところでアイゼンを装着。山頂が近くなってきた。


フィックスロープを思いっきり頼りに、、

後半は、フィックスロープでグイグイ登っていく。少し傾斜のある所はアルミのアブミがぶら下がっていたのでクライミングはせず力任せに登った。。だって、怖いしね~。


山頂直下

最後は歩きだ。一歩一歩確実に登る。緩くなった傾斜でも雪なので、一つでも間違えてバランスでも崩せば下まで止まる事なく真っ逆さまだ。


やっとこさ、登頂!!感動!!まさか、ホントウにここまで来れたのが信じられない。
出発から3時間半。残念ながらツエルマットの街並は見えなかったが雲海からアルプスの高峰だけが顔を並べ素晴らしいセッションを堪能!!思わずお茶で乾杯して30分ほどのんびりまったりほるん。笑


イタリア側の山頂!


雲海の上!!

下山は慎重に降りた。登って無事に降りて登山ですから、、
ロープは出来るだけ使わないようにしたが、ソルベイ小屋の下のモズレイスラブのところだけ一回懸垂をした。そして、難しそうなところはもう終り、ただの歩きかと思っていたが、意外とここからが長かった。。。

暗い中登って来たので、下りのルートファインディングに苦労する。ルートの知っているガイドと一緒に行けば問題ないが、下山コースには踏み跡がたくさんあって、たまにかなりきわどいクライムダウン。何回が下っては登り返して違うルートを探す。行けそうで行けない。。単独なのでロープでは繫がっていないので、万が一足を滑らせると確保されていないので余計に緊張してしまう。そして、身体が硬くなる。悪循環だ。ははは。

登りはうじゃうじゃいた登山者も帰りは不思議とほとんどいない。みんなどこへいったのだろうか。。予想以上に時間だけが過ぎ4時間かかった。登りよりもかなり疲れたが無事にヘルンリ小屋まで降りて来れほっとほっとする。一番心配していた帰りのロープウェイの最終16:30には十分間に合いそうだ。

ヘルンリ小屋を出ると、怖かった道のりの事は不思議と忘れてしまう。さて、次はモンテローザでも登っちゃおうか。。



コメント

タイトルとURLをコピーしました