アスパイアリング登頂!(Mt.Aspiring3033m)~NZのマッターホルンに挑む~


Tititea/Mt.aspiring(3033m)

NZのマッターホルンと呼ばれる美しい秀峰•マウントアスパイリング山に登りに行ってきました。マオリ名をティティテアと言い”キラキラピーク”の意だそうです。その名の通り山頂部は鋭く光ってます。

去年、NZ最高峰のマウントクック山を登りに来た際、代替え案として検討していた山ですがむしろその鋭く尖った美しい山容を一度見ると登りたくなる山です。NHKの世界の名峰・グレートサミッツの中でも特集されていました。

今回はNorth westルートを選択しました。当初アイスクライミングルートのSouth westを検討してましたが、時期が遅すぎたため氷河の影響の少ないルートということで決定。アプローチは通常ヘリコプターを利用してますが、ヘリ代バカにならないので徒歩にてBevan colからcolin Tod小屋へアクセスしました。North westルートは3級ほどのグレードなので、アルパインクライミング初経験の友人を連れて登りました。


Aspiring hutへのアプローチ

前日はアーサーズパスのそばにあるCastel Hillというところでクライミングしてましたが、お昼に天気予報を確認したところかなり好転していたので急遽8時間のドライブの末ワナカへ。

6:30 Rasberry carpark出発。Aspiring hutまでのコースタイム2時間とあったので早足でコースタイム切りを狙うがまさかのコースタイム越え。NZのコースタイムは厳しい。足が短いようですw



French ridgeへの分岐から先は急に原生の森が広がる。ここから先はクライマーしか入らないためか緑のキラメキ具合が半端ない。アプローチは半端なく長い。


Matukituki riverの渡渉


scotts Rook


Bevan colへの取付

13:50 ようやくMt.Bevanの岩場取付きへ。まだ、標高は700mほどでやっとこれから標高を稼げる!ここまでMatukituki川をひたすら沢伝いに約8時間歩いた。さて、これからが本番で1851mのBevan colを目指す。しかし、視界20-30mでガスがかかりルート不明な上、ケルンも気まぐれにあるのみ。濡れ濡れのスラブのをひたすら登り、山頂部に出たところで左のsaddleをHector colへ登る*写真は下りに撮ったもの。


Hector col

トポには”ここのコル5分手前のテラスをトラバース”と書いてあったが視界無しのため時間かかる。しかも、肝心なところにはケルンなし!我らビギナーには15分手前と感じる。


Terrasをトラバース

はじめはケルンを所々見つけるが雪のトラバース始まってから見失う。オマケに視界悪く、Mt.bevanもcolも何も見えないので感を頼りに適当に登るが目標物となるBevan山の山頂も確認できないのでどこがコルになっているかも不明。ここが怖いのは、ルート間違えると急なスラブ&氷河に阻まれ出口を失うことだ。しかし、夕刻も迫っている。一かバチかで谷を詰めるとドンピシャでBevan col!!ふ~っ、アルパインだぜ!


Bonar glaciar

17:00 Bevan col(1851m)に到着!ここからcolin todまで氷河を渡るだけだが、なんせ何にも視界なく、適当にクレバスを渡りながら進む。


colin tod小屋

17:50 colin tod小屋に到着!スタートから11:20のLong day。とにかく明るいうちに小屋につけてホッとする。小屋は先着順となり既にガイドパーティが3組。ギリで残りの2Bedだけ空いていた。


colin tod小屋

Day2 4:20 colin tod小屋を出発。尾根に沿ってヘッドランプの明かりを頼りに登る。リッジを奥まで詰めると切り立った崖に出る。暗闇の中、懸垂ポイントを探す。下までどの位あるかわからない中での懸垂は怖い怖い~


リッジ上を登る


Sunrise

7時前になってようやく朝陽が当たり始めた。稜線に沿ってひたすら登る。



Ridgeをひたすら登ります。トラバースしても巻いてもどちらでも行ける感じ。


山頂は笠雲

上部はアイスバーンとなった強い傾斜の雪&氷の斜面を登る


後光が、、

山頂部に近くなった頃、ずーとブロッケン現象が登りも下りもついてきました。神の山•ティティテア山に歓迎されたような気分。山頂に差し掛かるとそれまであった笠雲もサッと消えた!




登頂!!

9:50 無事に登頂!!ずーっと、遠くにあったので山の上に気がつけばいることに気がつく。登りの辛さを一瞬にかき消す瞬間。雲海の上に標高の高い山だけが顔を覗かせる。悟りの世界のようだ。


憧れのwest coast

雲海の向こうには海が見える。深い山奥から海を見下ろすのは格別の感動!!


迫力のクレバス

地響きのような雷のような音が時たま、心臓を逆流させる。そして、厳しい自然の中にいることに気がつく。一歩間違えれば、クレバスの中だ。慎重に下山する。


ガイドパーティ二組

出発は我々より早かったがかなり前半で追い越した。日のあるうちに下山できることを願う。


edelwise

崖っぷちの強風が吹き荒れるこの環境に美しい花があることに不思議を感じる。厳しさと美しさは紙一重か。


Butter cup

15:50 colin tod小屋下山。往復11:30の長時間行動。当初は山頂に9時までに到着すれば、Aspiring hutまでの下山を考えていたが諦めゆっくり安全を優先して下りた。


Bevan colを下る

Day3 5:30 下山開始。Bevan colからの下りにルートを一度見失う。上りは全くルートが見えたなかったので、どこを登ってきたかわからない。


Matukituki川を下る

8:30 Bevanの取付きに下山。


水が気持ち良い!


Patagonia @wanaka

14:00 Rasberry carparkへ到着!と共に雨が降り始める。ティティテア山が待っていてくれたかのようだ。荷物整理は後にして、我らの大好物•Patagoniaのスイーツへ直行!!wanakaの街へと車を走らせる。

疲れきった身体にスイーツが沁み入る。


wanaka lake

今回のパートナーは、アルパイン経験初でクライミングも始めたばかり。アイゼンもピッケルも実際の山で本格的に使えのは始めてでしたが全くそんな事を感じさせないパワーで乗り切ってくれました。

一緒に登ってくれたパートナーに感謝と周りで支えてくれたみんなに感謝したい!そして、ティティテアの神様、登らせてくれてありがとう!!昔は聖なる山で登られていなかったそう。


Map of Mt.aspiring/Tititea



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