☆ツールドモンブラン


●いよいよ出発!!
今回は「モンブラン山群」を眺めながら、ゆったりと時間に縛られず、牧歌的な風景とその上に多い被さるように突きあがる鋭い岩と氷河の針峰群の迫力を真近に堪能しながら高山植物を見つけては写真と撮る。そんな夢のような時間を楽しめるツアーの始まりにワクワク。
 
各地からソウルへ集合しチューリッヒへ約14時間。時差は7時間あり、飛行機のタラップを降りると夕暮れ時だった。到着して朝だと辛いが夜になるのですぐベット休めるのがうれしい。翌朝、早速チューリッヒよりシャモニへ向けて移動。途中、チーズで有名な町「グリエール」のパーキングへ寄り異文化に触れながらの休憩。ウィンドショッピングを楽しむはずがおいしそうなチョコがズラリと並んでおり思わず手を出してしまった。快適な高速を滑走しスイスからフランスシャモニへ抜ける峠へ。眼下には、古い建築のお城やヨーロッパの町並みと牧場が広がり、行く先には、鋭い氷河の山並みが迫ってくる。寝ている暇などない。次々と変化していく車窓の風景に興奮する。途中、スイスからフランスの国境のチェックポイントがあったが、チェックなど何もなく通過。楽だが、島国日本人としては入国スタンプがほしい(笑)

                             「シャモニの町を流れる川」
●アルピニストの町「シャモニ」
眩しい太陽に町全体が輝いている。ヨーロッパ最高峰モンブラン(4810m)の麓「シャモニ」。昔から多くのクライマーやアルピニストを惹きつけてやまない。また、冬には多くのスキーヤーもこの地を訪れる。
 シャモニのホテルへ到着すると荷物を置いて徒歩にて中心部のレストランでランチへ。食後、市内観光へ。お土産屋、骨董市、山岳博物館、ツーリストインフォメーション、教会で晴天をお祈りしてホテルへ戻り夕食。外は9時ごろまで明るいので日本人の私たちにはシックリとこない。

                                 「ガイド:マチュー氏」
●ツールドモンブラン
登山鉄道などを利用したハイキングでは物足りない、もう少しアルプスの奥へ分け入ってみたいという人におすすめなのがモン・ブラン山魂をぐるりと一周する本格的なトレッキングコースでここシャモニを起点として「ツールドモンブラン」は、フランス、イタリア、スイスの三カ国にまたがっている。全長は170kmだ。
 
☆「おおお!!」
出発の朝ホテルの部屋のカーテンを開くと、目を細めるほどに真っ白な雪を被ったモンブランが真っ青な空に向かってつきあがっている。昨日はモンブランの頂上付近は雲がかぶっておりなかなかその姿を現さなかったが雲一つなくクッキリ見える。思わずこの景色を見ただけで「ワクワク」して今日一日分のエネルギーが沸いてくる!!

トレッキングは、シャモニから車で30分ほど走ったローマ時代の面影残る「ノートルダムゴルジュ」よりスタート。樹林帯を登り牧歌的な風景をのんびり歩く。「LA BALME」にてスープ、パン、大きなオムレツで腹ごしらえ。日本では珍しい白色に薄茶カラーの乳牛やお花畑を写真に収めつつ、堆積岩と変成岩でできた不思議な地形に挟まれながらボンノム峠(2329m)へ。峠へ到着すると風が冷たくなってきた。嫌な予感と思ったら、小雨が降ってきたが小屋まであと少しというところだったのでそれほど濡れずにボンノム小屋へ入ることができた。

送信者 Tourdemonblac20090707
 
☆2日目。おいしいパンに、自家製の蜂蜜をたっぷりつけ、どんぶりのような大きな器にコーヒーを注ぎフランス式ブレイクファースト。
 雲の切れ間から朝日が気持ちいい。早速体操をして、展望台のある「Tete des Fours」へ。雪渓渡りを楽しみながら山頂へ。着くと、ガスが晴れ始め遠くのアルプスの山が見え始めた!ガイドのマチューがあそこにモンブランが!!、と指の指した先は雲の中><。少し待ったが見ることができず下山。残念。
 下山途中、ガイドマチューがとまった。「トイレ行きたいですか??」数名手を挙げた。、、、><。とてもマチューが残念そうな顔をした。わけを聞くと、ここから小屋へ下りず、お花畑と展望の素晴らしいスペシャルコースがあるという。手を挙げた数名は即座に手を下ろし僕らはバリエーションルートへ。気分ルンルンで下ると、花!花!花!! 思わず浮かれシャッターを切る手が忙しい。大きくて真っ青な空の下眼下に広がる景色に「やっほー!!」最高に気持ちいい道草だ。「グーっ」テンション上がりすぎてお腹もぺこぺこになり、皆で急いでシュピノバへ下山。久々にドライバーのファビアンと再会し「LA POYA」の豪華デザート付のランチを堪能。お腹も心も満たされ、チーズ工房まで車に乗る。そこから山道を歩くと今晩の宿「モテ小屋」へ。少し遠くから見るとどこにでもある牧場の中の牛小屋だ(笑)しかし、中を覗くと、改築してあり山小屋になっている。中は、板張りベットになっていて日本の山小屋に似ていて懐かしい。ここでは伝統的なフランスのディナーにアコーディオンの演奏付きでいつもとは一味違うフランスの夜を過ごせた。
 
                         「一面に広がるお花畑の間を歩く」
☆3日目。いよいよ峠を越えイタリアへ。セイニュ峠(2516m)まで一気に登り眼下の景色を楽しみながら峠へ。「せ~のぉ!!」の掛け声で大きく一歩を踏み出しイタリア側へ。日本では決してできない体験に感動!!峠から下山途中、今は山の博物館になっているが元イミグレーションだったところで動物の骨しか食べないワシ「ヒゲワシ」など鑑賞。でかいワシだ。博物館を後にし氷河が削ったカールまで下りた。「おおお!!」一面が永遠に黄色い!!これまたすごいお花畑だ。想像を超えるお花畑にワイワイしながらたくさん写真を撮りあった。高台で氷河の真下にある「エリザベッタ小屋」で昼食をとり、迫り来るアルプスの山々を仰ぎみながらヴィサイユへ下山しクールマイヨールへ。久々の町の中のきれいなホテルに旅の疲れが癒される。町を歩けば、どこの家も眩しいくらいの原色のきれいな花達で埋め尽くされている。

                       「イタリア:クールマイヨールではどこの家でも花を飾っている」
 ☆4日目。ブレイクファーストのレストランの窓からは、その存在を主張しているかのようにグランドジョラス、ダンデュアン(親指のような山)などアルプスの山々の氷河が眩しい。朝食後イタリアンな朝の中町並みを散歩。日曜日の朝ということもあり店のちらほら開店といった感じだったがお店を見るのは楽しい。日曜礼拝の行われている教会を覗き、文化交流。
 クールマイヨールの代表的な展望台「シェイクル湖」へ山岳展望とランチのためだけに真っ赤なロープウェイであがってきた。贅沢な景色を堪能しながら、イタリアの本格「パスタ」を頂いた。さすが本場の味!あっという間に完売(笑)
下山後は、アルヌーバまで車で走り、エレーナ小屋まで30分ほど登山道を登る。エレーナ小屋は山小屋風ロッジといった感じでシャワーもあり二階にはレストランがありワインを片手にパスタとビーフを頂きました。デザートにはパイも!
 
                          「ベンケイソウの仲間」
☆5日目。少し早起きをしてみんなでピクニックランチを作りに挑戦。パンにチーズやハム、トマト、レタスなど好きなものを自分で自分のためにトッピング。朝食前のためかお腹が空いていたためか思わずたくさん盛ってしまいました(笑)
 今日は朝から急登だったが雲ひとつない快晴にルンルン♪♪振り返ると遥か下に谷間が細長く続き、DOLENT氷河が目の前に迫る。三カ国の国境となっているモンドランもクッキリ!本日は、イタリアからスイスへフィレ峠を越える。天気が良かったらという条件つきでガイドのマチューさんにルート変更をお願いした。峠でみんなでお決まりの「一歩」で記念撮影。天気がよかったので道を外れ、フィレ山の山頂へ。お花はたくさんありましたがあまりの急登にお喋りする余裕がありませんでした(汗)なんとかピークを越えなだらかな斜面を下ると「おお!」これでもかというほどのお花畑に大歓声!一番きれいなお花畑の上でピクニックランチ!サプライズでマチューさんが背負ってきてくれたメロンがまたおいしい!食後はゴロンとして遠くに輝くアルプスの山を眺めながらお花の香りでお昼ね。Zzzzz,,
 下山後は、ファビアンの車で目の前に湖が広がる小さな町シャンペまでピストン。ホテルのチェックインを済ませ、エレベーターに乗ることに。「??・・」扉が開かない。困っている僕らにスタッフが、扉をあけてくれた。「ああ!」なんとこのエレベーターは自動扉ではなく、ドアを開けるように手前に引いてあけるタイプの扉だ。あまりの旧式のエレベーターにうれしくなった。
ディナーはサラダに、キノコのスープ、地中海風ラタテゥーユと羊の肉にデザート。おいしいディナーにお酒も進む(笑)

 ☆6日目。ファビアンの車とタクシー二台でポエティーへ。今日は、スイスからバルム峠を越えてフランスのルツールへ。いつもの体操をして樹林帯を登って行きました。久しぶりの樹林帯の中の登山に日本の山登りを思い出しました。「今頃日本は蒸し暑いんでしょうね~」「いやーこっちは涼しい!日本の樹林帯でなくてよかった。」
 樹林帯を抜けると斜面を一面に覆う真っ赤な「アルペンローザ」の大群落。すでに最盛期は終わっていたがチラホラ咲いていた。途中、追いつき抜かれつつの「ツバクロ山荘」のグループに追いつき挨拶。山の出会いは一気に距離を縮める。なぜだろう。

                               「アルペンローザ」
 峠に着きフランスへ再入国。斜面にはスキー場と牧場が広がり「ガランゴロン」とのどかなアルプスサウンドに心が和む。と、雨がパラパラ。。すぐ止みそうだがすぐにカッパを着る日本人。案の定、すぐ止みました(笑)。ガイドマチューおすすめで予定のレストランをキャンセルし「chalets de balme」でランチ。たくさん太陽を浴びたテラスからは大きなアルプスの山が望めそのすぐ下には大きな鈴をつけた牛さんも遊びに来ていて飽きない。フランス料理はゆっくりとお皿が運ばれてくる。しかし、そのペースに思わずまったりさせられてしまうのどかな時間を過ごせるレストランだ。
 食後、天気が良くなったので展望の良い稜線ルートを歩き下山。途中、昔の石臼なんかが森に埋もれておりマチューが熱心に!説明してくれた。

                                   「オープンレストランにてワッフル」
 今晩の宿ヴァロシンのロッジへ。周りには何もないが旅の疲れを癒せる静かなアットホーム宿。ディナーは「ラクレット」。ラクレット専用チーズをヘラに載せて、専用のホットプレートで焼くことの数分。「いい香り!」チーズがとろけて少しコンガリする頃ヘラを取り出し、そのチーズをポテトやパンにつけて楽しむ。日本の「お好み焼きチーズ」みたいなものか(笑)食後には、ここまで歩いてきたルートをマチューさんに入れてもらう。「うーん、よく歩いたなあ。。」
部屋に戻り寝ようかと思ったら「どどっーん!」
「花火だ!」町のほうからきれいな花火が!そういえば、今朝マチューさんが今日は独立記念日だから働かない(笑)とか言っていました。

                               「ラックブランにて」
☆7日目。いよいよラストだ。
 「んんー・・いいパン香り!」焼きたての香りに起こされ起床。入れたてのコーヒーと焼きたてのクロワッサン。これだけで幸せ満喫!
 空を見上げると黒い雲があったが、時間と共にどんどん青空が顔を出してくる。最後はCol des Montesから赤い針峰群を歩き、写真で有名なモンブランをそっくり逆さまに写すラックブラン湖を観光しロープウェイで下山だ。
 「あっ!」誰かが叫んだ先を見るとアイベックスが優雅に佇んでいた。大自然の中は気持ちいい。ゆっくり対面側のシャモニ針峰群と見えそうで見えないモンブランの頂上を期待しながら歩く。ラックブランは有名だが、実はモンブランをもっともきれいに写すという幻の湖でランチ。ガスがかかってはいたが、突然開く窓に歓声と共に、対面側の氷河を抱いたエギューヴェルテ、ドリュー、エギューディミディ、モンブランが現れ、そのまんま湖に映る。神秘的な瞬間であり神様が存在するかもと思える。残念ながら依然としてモンブランの頂上だけは姿を現さなかったが、明日のオプション「エギューディミディの展望台へ」登る予定なのでそれに期待したい。
 「やったー!!」「おめでとうございます」ついに無事ゴール!!気持ちい達成感と共に満足感が全身に広がる。初日だけ少し雨にやられたが雨という雨にふられることなく脱落者が出ることもなく全員無事に歩きとおすことができた。
 ディナーは、メンバー全員とシャモニのレストランにてサプライズゲスト仙石さんと一緒にお祝いした。

                                      「霧の中突如現れたアイベックス」
●エギューディミディ展望台
 「わああああお!!」昨晩から天気が気になってなかなか寝付けなかったがこれ以上ないほどの快晴に驚く。意気揚揚朝食を済ませ、シャモニ在住仙石さんのガイド!ご厚意ということでとてもラッキー!!
 長蛇の列の展望台でしたが、グループの配慮をしてもらいフランスからモンブラン山脈を越えイタリアまでつながるケーブルカーへ乗車。
 一気に標高3800mまで重力に逆らいエギューディミディまで引っ張られる。標高が高いのでゆっくり地下道を通って展望台へ。

 「すごい。。」今まで姿を現すことのなかったモンブランの山頂が真っ青な空をバックに美しく輝いている。アルプスの山山が360度クッキリと展望ができ遠くにはマッターホルンも見える展望の良さ。「最高に気持ちいい!!」神様は本当に存在しているのかも!?これは天界の景色!?言葉にも写真にも表現できない壮大な迫力と説得力のある美しさ。時の流れがとまったかのような時間を展望台で過せた。また、柵を越えてここ展望台を起点に登山をする人の出入り口に仙石さんが案内してくれた。。。トンネルを一歩出るとまるで別世界。「クライマー」の世界だ。異次元の体験に興奮した。

 展望台を下り、仙石さんの一番のお薦めのハンバーガー店へ。表面がカリカリのパンに中はしっとりとしたボリュームのあるジューシーな中身が最高においしい。正直今回でこれが一番おいしかったかも!?(笑)

●最後に。
11日間大変お疲れ様でした。道中いろいろなことがありましたね。しかし、皆様のご理解とご協力のもと無事ツアーを終了することができました。まことにありがとうございます。
 そして、レポートが大変遅くなってしまい申し訳ありませんでした。また、どうぞよろしくお願いします。



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