シンガポール自然観察ハイキング!!

 深夜0時過ぎ。

そこへ降りると「ムゥ」っと蒸し暑い。
すぐに、肌から汗が噴出す。まさに、熱帯夜だ。

ここは、シンガポール空港。飛行機に乗る前はダウンを羽織っていたのが嘘のように思える。7時間と40分。赤道直下の国へやってきた。今回は、「都市の木の花図鑑」の著者である石井誠治先生と行く「シンガポール自然観察ハイキング」だ。

送信者 シンガポール自然観察
「マクリッジにて」

しかし、どうしても「シンガポール=自然」というイメージが沸いてこない。きれいに整ったビルが林立し、道路にゴミ一つない整備の行き届いた都市。マーライオンに、ブランド物を安く買えるデパートがあって、、といったイメージだ。自然やジャングルというイメージはとても描けない。正直なところ6日間もシンガポールで何ができるのかと思ってしまった。

だが、大都市からすぐアクセスできる熱帯ジャングルがたくさんあり「都会」と「自然」がうまく共生している。むしろ他の都市では一時間ほどで本格的な熱帯ジャングルへ行くことはできないかもしれない。ジャングルを堪能した一時間後にはホテルでシャワーを浴びることができるのだ。
送信者 シンガポール自然観察

「ココナッツジュース」で一息。。

まず、観光後、シンガポールの植物園へ。日本の熱帯植物園とは違いここは誇大な屋外で一つ一つ観察しやすいように分けて植えられている。現地に住んでいる「日本人会」の宮下ひとみさんに案内して頂いた。

宮下さんは「マクリッチ自然保護区で出会う樹木たち」をまとめた本の撮影を担当されており現地事情を知る心強い方である。そこに樹木医である石井先生の熱い解説がさらに場を盛り上げる。

公園には日本では見られない植物だらけだ。さらに、とても大きいものたくさんがある。葉っぱ一つにしても本当に大きい。これだけで興奮するが、そこに「なぜ、こんな形をした実があるのか?こんな大きさなのか?こんな色なのか?」など、先生より質問を投げかけられる。そして、興味をそそるようなわかり易い解説が入り、気がついたら先生の講義に没頭していた。なかなか「歩」が進まない(笑)夜には、「果物の王様」ドリアンの花を見た。ドリアンの花は夜に咲き始め、朝になると短い生涯を終える。なんとも言えない切なさを持つ白い花だ。

送信者 シンガポール自然観察
「ドリアンの実」


おやつには「カヤトースト」を頂いた。カヤトーストとは、カヤ(日本ではカヤジャムと呼ばれることがあります)をトーストした薄いパンにぬり、バターの薄切りをのせてサンドしたもの。

これが、マジうまい!!トロッとしたココナッツの甘みとバターがトロッととろけ塩味のスパイスが絶妙!

カヤは、卵、ココナッツミルク、砂糖とパンダンリーフ(香り付けの葉)から作られる。半熟卵とローカルコーヒー(コンデンスミルク入りの甘いもの)と一緒に食べるのが一般的でシンガポールでは朝食やおやつに人気メニューだ。

送信者 シンガポール自然観察

見てください!この大きな葉っぱ!


翌日は、「マークリッジ貯水池」へ。

ここは、地元の人しか訪れない静かで自然なジャングルが体感できる。一つ一つ丁寧に観察する。一歩歩く旅に植物の神秘が明かされていく。

「ゴムの木」はなぜゴムを出すのか?

木はなぜ実をつけるのか?

なぜ、木の幹に実がついていたり、枝の先っぽに実がついていたりするか?

などなど、話が尽きない。机の上では退屈になってしまいそうな事柄も「生」を見ながら聞くと面白い。途中、座布団3枚!!っていう「ジョーク」も飛び出し、テンポ良くメリハリつけながら植物の不思議を楽しく学べる。先生は、専門的なことを専門用語ではなく一般市民にでもわかり易く、かつ面白く語る。そして、話を聞いていると「イメージ」が膨らむ。話題は広く、詳しい。。。



ジャングルからすぐ街中へ帰れる。

シンガポールの観光の目玉「マーライオン」
送信者 シンガポール自然観察
 
送信者 シンガポール自然観察


今回は「落雷」でマーライオンがケガをしたため修復中であった。
そのマーライオンの前で先生の気象学の授業が即始まった(笑)
なぜ、「入道雲」ができ、「雷」が発生し、「マーライオン」が壊れたか?、、を僕たちが実感を持てる言葉で語ってくれる。今まで、興味など持っていなかった事柄に突然興味が湧き出し、何か「マジック」にかかったようだ。それぐらい楽しい講義だ。



次の日は、ウビン島へ。

ここも地元の人しか行かないエリアでシンガポールとマレーシアの間にある自然が多く残った小さな島だ。ここでは、マングローブ林など汽水域に生存する植物やフルーツ園を散策した。「フルーツ」だけは市場で見たことあっても「木」を見たことがないものが多かったがここで実物に出会い感動。
夜は、本当に帰り、ウビン島がよく見渡せられる「イタリアンレストラン」で夕日を見ながらディナーを堪能。たわいのない話で盛り上がった。

送信者 シンガポール自然観察

「マングローブの木」ちょうど潮が引いています。

最後は、「サザンリッジ」という新しい観光名所へ行った。ここは、ボードウォークという橋が樹林帯の中を通っており、目の前で樹木の上の方の様子が観察できるものだ。熱帯では樹木の背が高く、双眼鏡で何とか眺め観察するだけだが、ここでは「目の前」で見れる。

ここで特におもしろかっただったのが、、
「Simpoh Air」
送信者 シンガポール自然観察
「シンポエアーの花」
花は黄色く目立つ。とてもきれいだ。

送信者 シンガポール自然観察

これが実。思わず最初は花かと・・・

一度見たら絶対忘れられない・・・・

実は、黄色い花が咲くといったんがくが閉じてしまう。

そして、じーっと35日待って、36日目に花のような実が開く。

これは、「赤い花」のように鳥に見せることによって鳥に来てもらい「種」を運んでもらうんだとか、、植物は子孫を残すためにいろんな工夫をしてそれぞれ実をつける工夫をする。この「Simpoh Air」は作戦がうまくいっているらしくこのあたりでたくさん繁栄していた。

シンポエアーの「シンポ」はナタで木を切るときの擬音語。「エアー」はマレー語で水辺を意味します。道路沿いとか、気がつくと色んなところで見られますよ。葉っぱは、大きいので、昔は物を包むのに使われていました。

こんな解説を先生が情熱的に何度も語って頂けるので植物の世界が楽しくてたまらなくなってきた。。



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